言葉にも取り扱い免許があったらいいのになあ
「きついことを言いますが」
「厳しいこと言うけど」
「あえてこういう言い方をしますが」
この手の文言がめちゃくちゃ苦手。ネットで見かけたら回れ右するしリアルだったら聞いた瞬間にメンタルが厳戒態勢に入る。むかしは「こういう話ほどしっかり聴かないと成長しない!」って全部受け止めてたけど全然いい方向にいかなくてしんどいばっかりだったのでやめた。
あえて厳しいことを言いたがる人
誰かに相談を受けたとき、アドバイスを求められたとき、同じ内容でもいろいろな言い方伝え方がある中で、敢えて厳しい言葉を選びたがる人。それも「相手の言い分にイライラして」とか「サンドバッグ」にしたいとかじゃない。それがいつでも相手のために最善の選択だと信じて「敢えて」選ぶ人。
そんな人がもし自分の周りにいるなら、早めに距離を取ったほうがいいかもれしない。できれば物理的に。
厳しい忠告や指摘は劇薬のようなもの。「自己嫌悪」という重大な副作用と不可分のもので、使い方を間違えば毒にしかならないこともある。
いくらその人のためを思っての言葉でも、
悪いところをズバリ言い当てていても、
加減を知らなければ毒を飲ませているのと一緒。
だから取り扱いは慎重に行うべきだし、使わずに問題解決できるなら、それに越したことはない。
あ、ちなみに暴言や人格否定は劇薬以前の問題な!
誰かからのアドバイスが聞いててしんどいなあと思ったら無理しなくていい。だから私はダメなんだとか思わなくてもいい。
いやまあ、自分がダメで自分が悪いのは事実かもしれない。けど、悪いとこを治すにしたってやり方や順序がちゃんとある。それを無視しても良い結果は得られず、自己嫌悪という副作用にただただ苦しむだけ。 だから心を扱う分野にも研究機関や専門家があるわけで。
人の話を素直に聴き入れようとするのは素敵なこと。ただ、あなたの相談に応じてくれる人の多くはおそらく、あなたの心の扱い方に関しては素人だろう。そのことを忘れて自分に追い討ちをかけないでほしい。どんな近しい人の言葉でも、どんな自分のための指摘も忠告も、それを上回るほど自尊心をズタボロに傷つけるのなら、もうそれは薬なんかじゃない。毒だ。
身内だとか親しい関係だとか、どれだけ真剣にあなたのためを思っているか、愛しているかなんてのは、知識や資格とはまっっったく関係ない。
時間を割いてくれたことと相手の気持ちには感謝しつつ、
相手と自分の心のあいだに低反発クッションを置いておくくらいの気持ちで。